なんよう動物病院の皮膚科ページです。血管炎・虚血性皮膚疾患を疑ったワンちゃんの紹介です。

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症例集

症例集詳細

2018年11月18日

血管炎疑いの犬の症例

しっぽの一部からの出血がとまらないため、ご来院されたワンちゃんのご紹介です。

【症例】

シェットランドシープドッグ、7歳齢

【症状】

しっぽの中央から出血している。止血剤を飲んでいるがよくなっている感じがしない。

【診断】

尾の病気は様々ありますが、僕自身それほど多くの症例を見たわけではありませんでした。そのため、

この症例に対しては日頃からよく見ている教科書に則って診断を進めることにしました。

今回参考にした教科書がこちらです。

「small animal dermatology」の画像検索結果

日本語の教科書ももちろんありますが、最新の知見が載っているのはやはり海外の教科書ですね!

血液検査や画像診断の結果から、ひとつひとつ可能性のある疾患を絞り込んでいきました。最終的に残ったのは、

「皮膚血管炎」もしくは「虚血性皮膚疾患」

でした。この二つは臨床症状がとても似ており、病理検査でも区別するのが難しいです。しかも

このわんちゃんの症状が出たところがしっぽだったこともあり、病理検査を行うためにはしっぽを

切らなければならないため、実施は困難でした。そのため、まずは皮膚血管炎として治療を行い、

改善が認められなければ改めて虚血性皮膚疾患の治療も検討することにしました。

【治療】

皮膚血管炎の治療には、大きく分けると内服と外用剤があります。血管炎はその名の通り、炎症性の疾患であるため症状が重度の場合には、ステロイドの投与や炎症を起こしている免疫反応を抑えるための免疫抑制剤の投与が推奨されています。本症例では、出血しているところがしっぽの一部分のみであったため軽症と判断し、ステロイドではなく末梢の循環改善薬と塗り薬を併用して治療を開始することとなりました。塗り薬は軟膏の抗炎症剤を選択しました。ここにも一つのポイントがあります。軟膏自体に傷の治癒促進作用があるため、出血しているところの傷の治癒にもつながるのでは、と考えました。

一か月後の写真がこちらです。

潰瘍が形成されてしまうと、正常な皮膚構造が残らないため治癒後にも毛が生えてきません。

この状態になってから外用剤の使用は中止しましたが、特に再発はなく飲み薬のみで維持できています。

今回の症例のように、一次診療ではあまり出会わないような皮膚病もあります。その際にもできるだけ正しい診断に近づけるよう、今回ご紹介した本や論文を利用して診断・治療方針を決定するように心がけています。

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