【皮膚科】トイプードルの毛周期停止

  • 2023年1月27日
  • 最終更新日 2024年1月26日
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犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、西尾市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

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今回は背中を中心に脱毛が拡大してしまったトイプードルの症例をご紹介します🐶

【症例】

トイプードル、10歳齢、去勢オス

 

【症状】

8歳ごろから尻尾と後肢の脱毛が目立つようになってきた。かかりつけでは甲状腺機能低下症を疑われ、ホルモン治療を行うも改善は見られなかった。その後も脱毛症に対して、複数の治療を試みるも改善を得た治療法はなかった。

写真では体全体に毛が薄くなっており、特にお尻周りと尻尾の毛はほとんどない状態まで脱毛が進んでいた。

 

【診断】

今回は発症は8歳と高齢でしたが、血液検査や画像検査、皮膚の病理検査まで行い、総合的に

「毛周期停止(アロペシアX)」

と診断しました。

通常、毛周期停止は1〜3歳と若い年齢で発症すると考えられています。また好発犬種はポメラニアンやシベリアンハスキーなどの北方犬種に多いとされてきましたが、近年では高齢から発症する症例や、トイプードル、チワワなど温暖な地域原産の犬種にも発症が見られるようになっています。

 

 

【治療】

今回はまずは投薬から行い、サプリメントの使用、お薬とサプリの組み合わせの変更、それと並行して栄養価の高いフードを使っていただ木、ご自宅では週1回炭酸泉浴を実施していただきました。

この子にあったお薬とサプリメントの組み合わせが見つかるまでに非常に長い時間がかかってしまい、安定した発毛が見られるようになるまでにおよそ1年10ヶ月の時間がかかりました。

治療を開始して、2年後の写真がこちらです。

 

毛量の増加だけでなく、毛の色や艶も全く違うわんちゃんではないかと思えるくらい変わりました!

毛周期停止はたくさんの治療法が紹介されていますが、これを使えば絶対生える!という治療は確立されていません。さまざまな治療法を組み合わせてその子にあったものを探していくのですが、一般的に一つの治療を試す期間は3〜6ヶ月ほどかかります。そのため、一つ目の治療で当たればいいですが、今回のように数年かけてようやく毛が生えることも珍しくありません。

毛周期停止はワンちゃんの体調に影響を与える疾患ではないため、すぐに結果を求めず、長い目で治療に取り組んでいただけるといいかと思います。

 

 

以下のリンクから直接ご予約をお取りいただくことも可能です。

これまで治療した子たちをインスタグラムでも紹介しています!ぜひご覧ください!

 

 

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