【皮膚科】ステロイドが効かないミニチュアダックスフンドの脂漏性皮膚炎

  • 2020年1月26日
  • 最終更新日 2024年4月01日
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犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

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全身の痒みと脱毛を主訴に来院した子です。初診時はフケがたくさん出ており、飼い主様は掃除をしてもすぐに部屋が汚れてしまうとおっしゃっていました。

【症例】

ミニチュアダックスフンド、16歳、オス

【症状】

数年前から全身の痒みが続いており、かかりつけの病院にてステロイドをもらっているがよくならない。ステロイドだけでよくなってしまう子ももちろんいますが、そうではない子の場合はスキンケアの併用が必須ですね!

【診断】

皮膚の代謝のことをターンオーバーといいます。ターンオーバーの周期は人では4週間で1サイクル、犬ではおよそ21日で1サイクルといわれています。ターンオーバーの周期が短くなることで未熟な細胞が表面に出てきてしまい、バラバラとはがれやすくなります。この時、はがれたものがフケです。このように皮膚表面の代謝に異常が生じることを「角化異常」といいます。

角化異常にはさまざまな原因があります。感染、体質によるもの、アレルギー、内分泌、免疫異常、腫瘍などです。今回の症例のように高齢から皮膚の症状が出ている場合は、全身性の疾患の可能性を慎重に探らなければいけません。そのため、皮膚の検査以外にも血液検査と画像診断を実施しました。

皮膚の検査では細菌やカビによる感染の所見は見られませんでしたが、血液検査では甲状腺の値が低下していることがわかりました。

【治療】

痒みが強かったため、これまで使用されていたステロイドは継続してつかっていただきました。また、甲状腺機能低下症の存在が明らかになったため甲状腺ホルモン製剤を併用しました。ステロイドを併用していると甲状腺機能の低下を招きやすくなってしまいますので、早期にステロイドから離脱するために痒みを押さえ込む免疫抑制剤も併用しました。

症状の項目でも書きましたが、ここまで皮膚の状態がひどいと内服だけではなく、外側からのスキンケアが非常に重要になります。

飼い主様の協力もあり、3ヶ月でかなり毛が生えそろってきました!痒みもコントロールできています。

 

もともと高齢の子なので、お薬の量を調整しながら痒みのコントロールを行い、気持ちよく過ごしてもらいたいですね!

シニア期に入ってから急に皮膚が悪くなってきた場合は、今回ご紹介した子のように皮膚以外の病気が見つかることが多々あります。あまり長い間様子を見ず、お早目にご相談くださいね!

 

当院で実際に治療で使用している薬用シャンプーやサプリメントが購入していただけるようになりました!

 

 

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