【皮膚科】ステロイドが効かないミニチュアダックスフンドの脂漏性皮膚炎

  • 2022年1月8日
  • 最終更新日 2024年4月01日
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犬・猫の痒みや脱毛などで一般的な治療を行い改善しない症例を専門に診察・治療を行っているなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、西尾市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

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今回は全身に重度の痒みがあり、手足やお腹の毛がハゲてしまったダックスの男の子をご紹介します。

【症例】

ミニチュアダックスフンド、10歳齢、去勢オス

【症状】

5年前から手足の中心に痒みが広がり、お腹までなめこわすようになってしまった。

ずっとステロイドや抗生剤が出されてきたが、効いたのは最初だけで来院直前は飲んでいても効いている印象はない。

【診断】

痒みがある皮膚疾患を診断していく上で大事なのは、感染を伴っているのかどうかを調べることです。この症例は皮膚科検査の結果、マラセチアが増殖していることがわかりました。マラセチアがいることでアレルギー反応を起こし、痒みが増悪します。ただし、マラセチアは何もなくていきなり増殖することはありません。マラセチアは皮脂をエサにして増殖するため、油っぽい子や何らかの病気で皮脂が過剰に出ている子で増える傾向にあります。

皮膚科検査以外に血液検査や画像検査も行い、この子の基礎疾患は脂漏性皮膚炎と診断しました。

【治療】

脂漏性皮膚炎の治療の基本は、過剰な皮脂を取り除いてあげることです。脂漏性皮膚炎に対する当院での治療は①シャンプー②デイリーケア③内服です。

シャンプーのポイントはクレンジング、角質溶解シャンプー、脂漏性皮膚炎にあった保湿剤を組み合わせることです。

シャンプーだけだとシャンプーの合間で余分な皮脂が分泌されてしまうため、日々の保湿も必要になります。

また、皮膚の状態が改善するまでは痒みが持続するため、一時的に痒み止めを併用してあげた方がわんちゃんは楽に過ごせるでしょう。

治療を開始して3ヶ月経過した姿がこちらです。

この子は週2回のシャンプーから始めて、最終的には2週間に1回のシャンプーと週1回の痒みどめの内服で状態を維持することができました。

脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が増加する夏場に悪化する傾向があり、春〜夏にかけてはシャンプーの頻度を週1回に増やしていただいています。

このように季節に合わせてスキンケアの回数や方法を変更することで、その時々に最適なケアを行うことができます!

アトピーなどのアレルギーと診断されていて、実は体質による脂漏性皮膚炎でしたということは結構あります。

同じような「フケがたくさん出る」「ベタつきのある皮膚で、脱毛している」という症状が治らずにお困りの方は、ぜひ当院までご相談ください!

 

当院で実際に治療で使用している薬用シャンプーやサプリメントが購入していただけるようになりました!

 

 

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