【皮膚科】フケとベタつきに悩まされていたシーズーの脂漏性皮膚炎

  • 2022年5月13日
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犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

今回は皮膚の痒みやフケでお悩みで来院されたシーズーちゃんをご紹介します🐶

かかりつけの病院ではあまりに症状がひどくなった時にステロイドの注射を打ってもらっていたとのことです。

【症例】

シーズー、8歳齢、避妊メス

【症状】

数年前から首や脇、お腹に赤みや脱毛が目立つようになった。背中は常にベタベタしていて、変な匂いがしている。

月1回トリミングに出しているが、1週間も経たないうちに被毛が湿った感じになってくる。

写真では背中の毛が湿っており、首やお腹は赤くなってしまっているのがわかりますね。

【診断】

これだけフケやベタつきが多い子なので、鑑別診断のトップは「脂漏性皮膚炎」です。ただ、今回のシーズーさんは生後数年経過してからの発症だったため、生まれつきの体質ではなく他の疾患が影響して脂漏体質になった可能性もありました。そのため、通常の皮膚科検査に加えて、ホルモン検査や画像診断までトータルで全身の状態をチェックさせていただきました。

検査の結果、脂漏性皮膚炎のお供であるマラセチアが重度に増殖していることがわかりました。また皮膚科検査以外の検査では大きな異常は認められませんでした。

そのため、基礎疾患のないピュアな脂漏性皮膚炎にマラセチアの増殖が併発し悪化したものと診断しました。

【治療】

脂漏性皮膚炎の治療のポイントは、皮脂のコントロールと同時に増殖するマラセチアの管理です。

これにはクレンジングと角質を調整するシャンプーによる薬浴が効果的です。また、重度のベタつきと赤みがある部分には皮膚炎が存在しますので、ここはステロイドを使用することで効率的に皮膚炎を除去していくことができます。

マラセチアの管理については、「マラセチアといえばマラセブ!」というくらいマラセブシャンプーが処方されていることが多いです。マラセブでも確かにマラセチアの管理はできますが、肝心の皮脂のケアができていなければ、マラセチアはすぐに増えてしまいます。クレンジングや角質調整シャンプーで皮脂のコントロールがうまくいくとマラセチアは餌となるものがなくなるため、自然に減っていきます。ですので、マラセチアが増えているからといってマラセブが絶対に必要かというとそうではありません。

さらに皮膚のコンディションが悪くなっている症例では皮膚の栄養要求量が高まっているため、通常のフードではその要求量を満たすことができません。そこで、シャンプーによるスキンケアと並行してフードの変更とサプリメントによる皮膚栄養価を高めることが必要になってきます。

当院で治療を行わせていただき、3ヶ月経過した姿がこちらです!

毛量が増え、ベタつきがあった被毛はサラサラになり、色素沈着していた皮膚はきれいなピンク色になりました!

数年間、皮膚トラブルに悩んだ子も適切な処置をしてあげれば、短い期間できれいな体を取り戻してあげることができます!そのためにはご自宅でのシャンプーや日々のケアなど飼い主様のご協力が不可欠です。

できるかぎり負担が少なくなるよう、治療プランをご提案しますので脂漏性皮膚炎でお困りの飼い主様はぜひ、ご相談ください!

当院HPには多数の症例報告を掲載していますので、ぜひご覧ください!

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