【皮膚科】ステロイドで改善しなかった雑種犬の全身性ニキビダニ症

  • 2022年5月14日
  • 最終更新日 2024年4月01日
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犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、西尾市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

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今回は生後半年ほどで全身に赤みと痒みが出てきた雑種のわんちゃん🐶をご紹介します。

もとの病院では、アレルギー性皮膚炎を疑われステロイドを処方されていましたが、どんどん症状が悪化していくため、当院を受診されました。

【症例】

雑種犬、8ヶ月齢、去勢雄

【症状】

全身に赤みと腫れがあり、夜も寝られないほど強い痒みがある。去勢してから症状が出てきた気がする。

写真でもわかるように顔に赤みとむくみがあり、四肢やペニスの周囲にも赤みやブツブツが出てきています。

 

【診断】

今回の症例はまだ1歳未満ということで鑑別すべき重要な疾患は限られてきます。若い子で重要となる痒みを示す皮膚疾患は大きく分けて以下の3つのグループに分けられます。

・感染性疾患(膿皮症、皮膚糸状菌症、ニキビダニ症、疥癬など)

・アレルギー性疾患(食物アレルギー、犬アトピー性皮膚炎など)

・精神的要因(精神的な未成熟によるもの、飼育環境の変化による過度のストレスなど)

今回は保護されて、飼い主様のご自宅に来てからかなり時間が経過していたことと、夜も寝られないほどの強い痒みがあるという点から精神的な要因の可能性は低いと判断しました。

次にもとの病院さんでステロイドが処方されていましたが、この治療に対して全く反応が見られないというのも気になります。犬アトピー性皮膚炎の判断基準の一つに「ステロイドの治療に対して改善する痒み」というものがあります。それくらいステロイドはキレのあるお薬なんですね。

ですので、今回はまず感染性疾患の検査を最優先と考えました。ここから先はいつもルーティーンで実施している皮膚科検査を丁寧に実施していくことで診断に近づいていくことができます。

皮膚の検査では多数のニキビダニが検出されました。これで診断は「犬ニキビダニ症」と判明しました。

下の写真の細長い虫がニキビダニです。

【治療】

犬ニキビダニ症の治療は、過去には注射薬やフィラリアの予防でも使用されるイベルメクチンなどを使用することが多かったです。現在は近年開発されたイソオキサゾリン系の駆虫薬(CMでやっているネクスガードやクレデリオがこれに含まれます)が非常に高い駆虫効果を発揮することが文献でいくつも報告されています。

当院でもニキビダニ症の治療にはこれらの駆虫薬を使用し、ほとんどの症例が改善を確認できています。

治療を開始して1ヶ月後の姿がこちらです。

顔の赤みやむくみが取れて、きれいな皮膚に戻りましたね!

血液検査や画像検査はしっかりやるんだけど、皮膚検査はなぜかやらないって病院さん、結構多いです💦

見た目からある程度病気を絞ることは可能ですが、基本となる皮膚科検査で得られる情報が診断には非常に重要です。そのため、どれだけ慣れていても基本の検査を省いてはいけませんね。

ちなみにこれまで多く使われてきた「フロントライン」や「マイフリーガード」といったノミマダニ駆除薬には、今回のニキビダニの駆虫効果はありません。ご家庭で使用されている駆虫薬がどの範囲までの虫に効果があるのか、しっかり把握しておいていただくといいですね!

 

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