【皮膚科】ステロイドが効かないチワワの脂漏症

  • 2018年9月14日
  • 最終更新日 2024年4月01日
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犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

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今日はフケがたくさん出てしまい、すごく痒がっていたワンちゃんをご紹介します。

そもそもフケが出るというのは、皮膚の代謝の結果であり異常なことではありません。

それが多く出すぎてしまうと皮膚病となります。フケがたくさん出てしまうことを角化異常といいますが、その原因は様々です。細菌やカビ、ウイルスによる感染症、アレルギー、内分泌異常、免疫異常、腫瘍、過度なグルーミングなどが原因となります。

【症例】

チワワ、5歳

【症状】

非常に強いかゆみ(夜中も途中で起きて体を掻いている)

若い頃から全身からボロボロとフケが落ちてくる

ずっとステロイドを飲ませているが、よくならない

【診断】

まずは身体検査を行い、皮膚の状態を調べるための皮膚科検査、体の内部の異常を調べるための血液検査を実施しました。この症例は、典型的な角化異常の所見はあったものの、基礎となるような病気の徴候がありませんでした。かなり若い頃から同じ症状が続いていたとのお話があったため、今回は本態性(生まれつきの)脂漏症と診断しました。脂漏症とは角化異常の中でも皮脂の過剰な分泌によって、皮膚の代謝が乱れてしまう病気です。

確定診断には皮膚の組織生検を実施して、皮脂腺が増生していることを確認することが必要です。この症例では、ご家族の同意が得られなかったため、まず治療から行うこととしました。

【治療】

本態性脂漏症の治療のメインはスキンケアです。この子に使用したのは・・・

1、クレンジング

2、皮膚の角化を整えるシャンプー

3、シャンプー後のトリートメント

この3種類です。

はじめは週2回のペースでご自宅でシャンプーを実施していただきました。また、皮膚を掻きすぎてしまっていたために炎症も伴っていました。スキンケアではなかなか皮膚の炎症を取ってあげることは難しく、痒みを早期に取り除くことができません。そのため、はじめの2週間だけ痒み止めのお薬を使ってもらいました。

ステロイドだけを使っていても根本的な皮膚の脂をどうにかしないと良くなりません。

1ヵ月後には痒み、フケともにない状態まで持っていくことができました。現在は週一回のスキンケアのみ行ってもらい、状態の維持に努めています。

写真は治療前後1ヵ月の写真です。

人と同じようにワンちゃんたちもスキンケアはとても大事です。

シャンプーや保湿剤を定期的にご自宅で行っていただくため、飼い主様の負担は増えますが薬での治療と比べ、圧倒的に体への負担が少ない治療です。

これから冬になるにつれ、空気が乾燥し皮膚も乾燥しやすくなってきます。症状が悪化する前に、適切なスキンケアを行ってあげましょう!

市販にはさまざまなシャンプーがあり、どれがいいかわからない…。そんな方は一度、ご連絡ください(*^▽^*)

体の状態を見て、適切なシャンプーをおすすめいたします!

 

当院で実際に治療で使用している薬用シャンプーやサプリメントが購入していただけるようになりました!

 

 

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これまで治療した子たちをインスタグラムでも紹介しています!ぜひご覧ください!

 

 

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