【皮膚科】トイプードルのパターン脱毛症

  • 2018年10月30日
  • 最終更新日 2024年1月23日
Pocket

犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。

当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。

当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。

当院では遠方でご来院が難しい飼い主様向けにオンライン診療を行っています。

オンライン診療をご希望の方は下のバナーから詳細をご確認ください。

今回はパターン脱毛と診断したわんちゃんのご紹介です。こうしてみると自分がパターン脱毛と診断した症例がそこそこ多いことに気づきました。

【症例】

トイプードル、5歳、避妊雌

【症状】

痒みはないが、半年前から両耳の毛が抜けてきた

【診断】

この症例は耳以外の部位にはまったく異常は認められませんでした。まずは一般的な皮膚病を調べるための皮膚科学検査と、体の内部の異常を調べるための血液検査、画像検査を実施させていただきました。このような痒みを伴わない脱毛症の場合、まず除外すべきは内分泌疾患、つまりはホルモンの分泌異常の有無を検査で調べていきます。この症例では、ホルモン異常によく見られる身体的特徴や血液検査および画像診断上の異常はありませんでした。さらに診断精度を高めようとすると皮膚の病理検査を行うことがよいのですが、耳介は病理検査を行うと形が変わってしまったりして、検査後の印象があまりよくありません。そのため、各検査の結果と犬種、脱毛の部位からパターン脱毛と仮診断を行い、治療反応によっては病理検査に進むかどうかを検討することになりました。

【治療】

治療にはサプリメントを用いることにしました。

治療開始から3ヵ月後の比較写真です。光の当たり具合で治療前の血色がかなり悪いように見えてしまっています。ごめんなさい。

決めつけはよくありませんが、トイプードルで痒みがない耳の脱毛症としてパターン脱毛症は診断頻度としては多いと感じています。多くの場合、美容上の問題でおさまってしまうので以前は気にしない飼い主様もいらっしゃいました。比較的(日本では)小型犬でよく見る病気のため、大きな子に比べると投薬が大変な場合もあります。ここ最近はそれでもきれいな姿に戻してあげたいと、治療に前向きな飼い主様が多くいらっしゃいます。その気持ちにこたえるために日々、情報のアップデートに努めています。

この病気の治療法はあくまでサプリメントです。他の皮膚感染症や腫瘍などのように明らかに効果があるとわかっている薬での治療法は確立されていません。そのため、よく効く子もいれば、どのサプリメントでもあまり効果がないという子もいます。もし「このサプリメントやフードにしたら、毛が生えてきたよ!」という経験をお持ちの飼い主様がいらっしゃいましたら、教えていただければと思います。それが今後、同じ脱毛症で悩む子たちの新たな治療法の一つになることがあるかもしれません。

 

当院の皮膚科治療については、こちらのサイトをご覧ください。

 

ワンちゃん、猫ちゃんの皮膚のことで少しでも気になることがございましたら是非一度、お気軽にご相談ください!

 

当院で実際に治療で使用しているオリジナルシャンプ・サプリメントが購入していただけるようになりました!

 

アトピー性皮膚炎や膿皮症に悩んでいるわんちゃんにおすすめできる腸内環境を整えてくれるサプリメントです。

 

これまで治療した子たちをインスタグラムでも紹介しています!ぜひご覧ください!

 

 

当院では遠方でご来院が難しい飼い主様向けにオンライン診療を行っています。

オンライン診療をご希望の方は下のバナーから詳細をご確認ください。

 

 

カテゴリー