犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。
当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。
当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。
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今回は元々アトピー性皮膚炎の管理のためステロイドを投薬していたところ、急に症状が悪化し全身の毛がなくなったためご来院された症例をご紹介します。
シーズー、12歳齢、去勢オス
⚫︎3歳ごろからアレルギーと診断され、痒みが強い時にステロイドを処方してもらい、内服していた
⚫︎当院を受診する半年ほど前から痒み止めを使っても効果がなくなり、どんどん脱毛が進んでしまった。
それでは、こちらから初診時の様子をご覧ください。
頭、手足、首、背中など全身の至る所が脱毛し、皮膚が赤くなってしまっています。
今回は犬種や病歴から犬アトピー性皮膚炎を元々持っているのは間違いないと考えました。ただ、アトピーだけでたった半年でここまで悪化することは非常に珍しいです。このような時に考えないといけないのは、二次感染や免疫異常、腫瘍などですね。
今回は毛穴が黒ずみ、ぷつぷつしている様子が多くの部位で見られたため検査をする前から原因の検討をつけることができました。
確定診断のため皮膚の検査を行ったところ大量のニキビダニが確認できたため、皮膚症状が急激に悪化した原因は「犬ニキビダニ症」と診断しました。
ニキビダニ症は基本的には駆虫薬を使用することで治療することができます。近年ではイソオキサゾリン系の予防薬(ネクスガード、シンパリカ、クレデリオ、ブラベクトなどがそうです)が普及してきたため、ニキビダニ症を診断することはかなり少なくなってきました。
ここで大事なのはなぜニキビダニが増えてしまったかを考えることです。高齢から発症するニキビダニ症は全身に影響を与える疾患が基礎になり、発症することがあります。ホルモン異常や腫瘍などがそうです。
この子は全身の検査で心臓病と耳の腫瘍が見つかり、同時に治療を行うことになりました。
今回はアトピーの治療を意識しながらニキビダニ症のケアも行うため、実際の治療プランは以下のように計画しました。
✅アトピーに対する免疫調整治療
✅腸内環境を整えるためのサプリメント
✅ニキビダニの駆虫薬
✅毎日朝晩の保湿剤の使用
✅1週間に1回の洗浄
このような治療プランを組ませていただき、治療をスタートしました。
治療開始後、2ヶ月で以下のような変化が見られました。
たった2ヶ月で見違えるほど毛が生えそろい、フケも出なくなりました。全身の痒みもなくなり、生活の質も悪化する前に戻すことができています。
今後は心臓病や腫瘍のケアをしながら、再発がないように管理していく必要があります
今回のように急激に症状が悪化した場合は元々治療していた病気とは別に新しい病気が出てきていることを早めに疑い、対処していく必要があります。
ご紹介したワンちゃんと同じような症状でお困りの飼い主様は一度、当院までご相談ください!
当院では、皮膚病用のオリジナルシャンプーを開発し、皮膚病治療を実施しています。
今回ご紹介した症例でも4つのケアアイテムを活用しました。
毎回の洗浄では、3つのアイテムを使用しています。
・クレンジングオイルで過剰な皮脂を落とす
・シャンプーで皮膚への刺激の少ない洗浄
・リンスで洗浄後の保湿
毎日のスキンケアとして、ローションをお勧めしています。
朝と夜の2回体の気になるところに塗っていただくことで高い保湿効果が期待できます。
また今回のような皮膚炎やアトピーを持つわんちゃんでは腸内細菌バランスが崩れていることがわかっています。これらのバランスを調整することで全身の免疫環境を整えることができるため、こちらの乳酸菌サプリメントもおすすめです。
当院では皮膚病治療のセカンドオピニオンをご希望の飼い主様向けに特別診療を実施しています。詳細はこちらのサイトをご覧ください。
これまで治療した子たちをインスタグラムでも紹介しています!ぜひご覧ください!
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