犬と猫の痒みや脱毛などで一般的な治療で改善しない難治性の症例の診断・治療に力を入れている愛知県のなんよう動物病院です。
当院は愛知県のほぼ中央、知立市にありますが刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市など近隣の市町村だけでなく、名古屋市、日進市、半田市、大府市、東海市、蒲郡市、豊橋市など県内の各地から多くの患者様にご来院いただいています。
当院では皮膚科に特化した診療を行っています。診療をご検討されている飼い主様は以下のサイトをご覧ください。
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今回はお家にきた当初から全身のフケと被毛のベタつき、体の痒みで来院されたトイプードルの子をご紹介します🐶
トイプードル、3歳齢、避妊メス
生後半年ごろから皮膚のベタつき、フケ、痒みがあった。
かかりつけの病院ではステロイドを処方されていましたが、症状の根本的な改善が見られていませんでした。
保湿系シャンプーで週2回洗浄しているが、洗った翌日にはフケが出てしまう状態だった。
写真では全身の毛が湿ったようになっており、毛が薄く、粉のようなフケが大量についていることがわかります。
今回は発症した年齢が非常に若く、トイプードルという犬種と被毛のベタつきが強い点から診断のヒントを得ました。検査では一般的な皮膚科の検査から皮膚の病理検査まで行った結果、毛包に隣接する皮脂腺が非常に多くなっていることがわかり、「本態性脂漏症」と診断しました。
皮膚の検査では、皮脂が増えた影響で皮膚の上の細菌やマラセチアが非常に増殖しており、二次感染も痒みを悪化させている要因と考えられました。
この症例では根本な本態性脂漏症が管理できておらず、内服に頼った治療と間違ったスキンケアを行っていたために症状の改善が見られていませんでした。
本態性脂漏症では第一に皮脂をいかに減らすかがコントロールのポイントになります。
もともと使用していた保湿系シャンプーでは皮脂汚れを落とす力が弱く、洗浄してもほとんど効果がない状態でした。そのため、シャンプーで使うケア用品から見直しを行いました。
お薬は痒み止めの中に皮脂腺からの脂の分泌を抑制してくれるものがありますので、そちらを使用しています。
また皮脂腺から出る皮脂の性質を良いものにするためにサプリメントも使用しました。
実際の治療プランは以下のように計画しました。
・内服薬を用いて痒みのコントロール
・皮脂の質を改善するためのサプリメント
・洗浄の方法を変更
保湿シャンプー→オイルクレンジング+低刺激シャンプー+保湿剤かけ流し
このような治療プランを組ませていただき、治療をスタートしました。
治療開始後、3ヶ月で以下のような変化が見られました。
ご自宅でのケアがしやすいようにトリミングで短めにカットしてもらっているので、毛が少なくなっているように見えてしまいますが、毛のベタつきによる光沢感やフケの量は全く異なるものになっているのがわかりますね。
適切なケアの方法で治療プランを組み立てると、ケアの頻度を大きく変えなくてもこのように改善させることができます!
当院で治療する際に使用しているものは一般的な動物病院で使用できるものと大きな違いはありませんが、その使い方にはコツがあり、使い方によってこれほど大きな治療効果の差が生まれます。
現在の治療で十分な効果が出ていないと感じられている飼い主様は一度、ご相談いただければと思います。
当院では、皮膚病用のオリジナルシャンプーを開発し、皮膚病治療を実施しています。
今回ご紹介したトイプーさんでは、
・リムーバルオイル
・モイストシャンプー
・モイストリンス
の3つをセットで使用していただいています。
皮膚病治療のセカンドオピニオンをご希望の飼い主様向けに特別診療を実施しています。詳細はこちらのサイトをご覧ください。
これまで治療した子たちをインスタグラムでも紹介しています!ぜひご覧ください!
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